オヤジの遺伝子と祖父の遺伝子

「世の中には楽して儲かるなんて話はない。」

これは宮大工だったおじいちゃんがよく言っていた言葉だ。

おじいちゃんは真面目を絵に描いたような人間で、残っている写真ではいつも直立不動。

指の先までしっかり伸びているような真面目な人間だった。

たいして、僕のオヤジは実にいい加減な奴で

「人間、いつ死ぬかわからないから遊べる時に遊んどけ」という人間で、普通のサラリーマンだった。

が、転職3回、離婚2回とスーパー遊び人的人生を定年退職した今でもまだ女の娘をひっかけるなど、いい加減人生を邁進中だ。

その二人の遺伝子を中途半端に受け取った僕は、市役所の庶務課という実に地味な仕事をしながら、夜はアダルト無料動画を見まくったり、風俗サイトを検索して次の休みにどこに行こうかとか考えてる。

毎晩、サイトチェックは欠かさない。

実に中途半端に真面目と遊びを折衷した暮らしをしてしまっている。

そのおかげで出会いがまったくなく、もう35を超えようというのに結婚の気配すらない。

じゃあ、それを不安に思っているかというとそうでもない。

なるようになれとオヤジのいい加減遺伝子がいい、真面目に市役所の仕事をこなしていればいいと祖父の遺伝子が言うので、今の僕は現状満足になってしまっているわけだ。